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日本ニュース 戦後編 第75号

1947年(昭和22年)6月17日

[1]危機打開へ緊急対策発表 00:52

片山内閣は、6月11日、民間代表を首相官邸に招いて、経済危機に対処する緊急対策を発表しました。

<和田安本長官>

「分配の公正化と、不当な利得者の排除に一段の努力を払い、まじめに働く者同士が一層切実につながり合う体制を生み出すことによって、窮乏の生活をそれだけ耐えやすいものとすることができる」

次いで片山首相の挨拶。

<片山首相>

「われわれのねらいましたる向きを十分に理解願って、一致したご支援を望みたいのであります」

[2]今週の東京裁判 00:35

ソ連段階の大詰めに入った6月9日の法廷には、証人元満蒙軍の矢野光二氏が出廷。

<矢野光二氏>

「…やのがわ(聞き取り困難)に達し、某川に沿うて西し…」

次いで張鼓峰事件の解決につき、証人台に立った宇垣元大将は重光被告に有利な証言を行ないました。

[3]六大学野球早慶第一回戦 01:10

六大学今シーズンの覇権をかけた6月10日の早慶第1回戦。切符問題でもめた早稲田も応援団を繰り出して熱戦の火ぶたを切りました。第1回、慶応の攻撃、ワンダウン、ランナー二塁、バッターは久保木、打ちました。ヒット、レフト前ヒット、二塁のランナー三塁をまわって

[4]天皇工場御視察 大阪<時の話題> 00:43

関西ご視察中の天皇陛下は、6月5日、大阪住友電気工業に御成りになりました。

<氏名不明>

「当社の30年以上勤続者でございまして、41名いるんでございます」

<天皇陛下>

「ああ、長いね、30年。戦災にもあったんだろう?」

<氏名不明>

「いえ、戦災にはあいません」

<天皇陛下>

「あ、そう。ずいぶん長い。どうかひとつ、新日本建設にお互いに努力していきたいね」

[5]婦人民主化大会 山形<時の話題> 00:27

6月9日、10日の両日、山形市ブレイザー劇場で婦人民主化大会が開かれ、総司令部よりウィード中尉、ホルムズ博士、女弁護士·渡辺道子氏らが来場、婦人問題や民法改正などについて講演をしました。

[6]満員の劇場倒壊 岸和田<時の話題> 00:33

6月8日午後2時半、大阪岸和田劇場で素人演芸を開催中、突然劇場の屋根が崩れ落ち、97名の死傷者を出しました。この劇場は相当古いので前から危険視されていたものです。

[7]名物ぺーロン競走 長崎<時の話題> 00:38

港長崎の名物ペーロン競争が6月8日行なわれました。1舟25人の海の男が力を合わせ3里のコースを抜きつ抜かれつの大接戦。優勝した舟の主将には栄養満点の首飾りが贈られました。

[8]思い出の城に“荒城の月” 会津若松 00:56

6月5日、有名な「荒城の月」の作詩者、土井晩翆翁夫妻を迎え、ゆかりの会津若松鶴ヶ城址で記念碑除幕式が行なわれました。

[9]どう突破する食糧の不足 02:43

<五千町歩にひょう害>

食糧事情がますます苦しくなってきたとき、たまたま6月8日午後4時ごろ、埼玉、栃木、群馬の各県にわたり、そら豆大のひょうが降り、刈り入れ前の麦や馬鈴薯をはじめ桑や蚕なども大きな損害をうけました。

<農村の実状は?>

東京都立第八高女の生徒たちは10日、社会科の勉強に神奈川県下の農村へ出かけました。

<生徒>

「今年は涼しかったり雨が降ったりして気候が不順ですけれども、小麦のできはどうでしょうか」

<農民>

「どうもハデガケのときに雨が降ったりなんかしているから麦がとれない。それに霜がついちゃってよけいにだめだったね」

<生徒>

「それで、麦の病気ってどんなのがあるんでしょう」

<農民>

「そうだな、アカシブってのは、お前たち見たことあるけえ。これだ。こうなるからな、とれねえっていうわけだ」

<生徒>

「供出をしたあと、おじさんたちの食べ量はどのくらい残しておくのですか」

<農民>

「そうだな、政府の決められた量だけ残すんだが、それじゃあ、やっぱり足りねえな」

翌11日には平野農林大臣を訪問しました。

<生徒>

「きのう見てきたんですけれども、平野さんはお百姓さんのご経験はあるんでしょうか」

<平野農相>

「あります」

<生徒>

「じゃあ、お百姓さんのお心はよくおわかりになりますか?」

<平野農相>

「ああ、お百姓さんの心はね、私がいちばんよく知っているつもりです」

<生徒>

「供出物はだれとご相談のうえでお決めになりますか」

<平野農相>

「供出はですね、現在のところは、農林省のほうで数字を決めて、それを決めるのは県知事さん、あるいは地方の食糧委員というような人たちと順次相談をして決定する。そういうことなんです」

<生徒>

「農家の方々のご意見も入るんですか」

<平野農相>

「むろん入ります。むろん最後的にはですね、農家の人の言うことを聞いて、それで決めます」

新麦、馬鈴薯の供出について、政府は10日、首相官邸に地方長官を招集、割り当て会議を開きました。全国民の期待は、この食糧危機をどう乗り切るか、片山内閣のこの食糧対策に集中されています。

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