日本ニュース 戦后編 第59号
1947年(昭和22年)2月25日
[1]第九十二議会再開- 01:03
再開された議会3日目、2月18日の論戦です。
<水谷長三郎(社会)>
「日本経済の再建はインフレーションによって行なわるべきものである。すなわち、大衆の負担において行うが、資本家的立場からはその道しかないというのが石橋インフレ策でございます」
<石橋蔵相>
「経済再建には、インフレで行なうとか、これを大衆の負担によって行うということは、かつて考えたこともないし、申したこともありません。
だいたいこれらの点についての水谷君のきょうのご主張は、材料はなはだ不確実であります」
[2]北海道 冬のたより 00:44
6年ぶりの氷上カーニバルが2月11日の夜、札幌市の中島公園で開かれました。夜の更けるのも忘れて仮装スケートでにぎわいました。
同じ日、開かれた小樽市内の雪の美術展、各隣組が腕によりをかけて作った雪の名作ぞろいです。
[3]新大臣へ-学童のおねがい 00:52
学校給食が順調にいかないので子供たちがしびれをきらしました。
<子供代表>
「私たちはこれから今のような要求を持って文部省へ交渉に行ってまいります」
そこで、東京四谷第6の子供たちは2月15日、大臣にお願いに行きました。
<子供代表>
「一、給食を毎日やってもらいたい。
一、給食を無料でやってください。
一、ヤミの食料、ヤミの給食を直してください」
<高橋文相>
「文部省としてはできるだけの努力をしたいと思います」
<志賀義雄氏(共産)>
「子供さんたちのことです。お守りくださいますようにお願いいたします」
<子供代表>
「よろしくお願いいたします」
[4]インフレ街燃える 東京<時の話題> 00:26
02月19日昼すぎ、東京新橋マーケットから出火、この損害ざっと7800万円。
[5]椿の島のリス退治 伊豆大島<時の話題> 00:35
伊豆の大島へ東京共猟会の大天狗小天狗が鉄砲をかついで現れました。名物の椿の実が最近リスに食い荒らされて困っています。このリスは10年ばかり前、動物園から逃げた60匹が数10万匹に増えたもの。このリス退治が始まりました。
[6]キリン君昇天 東京<時の話題> 00:18
上野動物園のキリン長太郎君が2月13日、食中毒で死にました。気が弱いといわれるキリン君、案外大きな心臓でした。
[7]今週の東京裁判 00:34
休廷中の東京裁判は2月24日から再び開かれます。弁護団側ではその準備におおわらわです。これからの方針について鵜沢博士は語りました。
<鵜沢弁護人>
「いよいよ被告人にとって最も重大な段階となります。日米弁護人はこれに向かって極力準備しており、われわれは公訴名を認めながら裁判の準備を怠っておりません」
[8]一千億円 新円狂燥曲 01:49
02月18日、海から品物を入れるヤミ屋さんが増えたというので、東京水上警察は船を臨検。莫大なコンブやスルメを押さえました。
02月13日、警視庁は東京各所の肉屋さんをやり玉にあげ、摘発した300貫の肉をその場で公定40円で売り出させました。
この日、知恵をしぼった政府は、なによりも新円を吸いよせることが第一だというので、貯蓄しましょうと鳴り物入りで宣伝を始めました。
翌14日、一役買った石橋大蔵大臣も京橋公会堂に出かけて貯蓄をしてくれと熱弁を振るいました。だが、1000億の新円が奏でる狂燥曲はますます調子はずれの急テンポ。
お稲荷さんのお賽銭は10円札、100円札の洪水。劇場、映画館では札束が山と積まれ、いったいインフレはどこまでいくつもりなのか、いまやとめどもなく狂奔していくようです。
