日本ニュース 第175号
1943年(昭和18年)10月12日
[1]バケツ注水に新兵器<空の決戦熾烈防衛固し> 01:16
敵機来たらば来たれ。
我が防衛の陣、既に全し。
虎視眈々(たんたん)、我が本土爆撃の機を伺う敵機の来襲に備えて、本土防衛鉄桶(てっとう)の構えをさらに一層完璧ならしめんと、指導にあたる当局では、常に能率的な消火方法の工夫に努めております。
大阪では、このようなバケツ注水競技大会が行われ、各区を代表する隣組員たちは、日頃鍛えに鍛えた腕前を試すのはこのときとばかり、いずれも見事な手並みを発揮して、素晴(すば)らしい成績を示し、防空訓練に貴重な資料を提供しました。
[2]ジャカルタの防空演習<空の決戦熾烈防衛固し> 01:37
また共栄圏第一線のジャワでも、執拗(しつよう)なる敵の猛爆に備えて、鉄壁の防空陣をしいております。
訓練空襲警報。
子どもたちは時を移さず退避する。
空襲下、人っこ一人いないジャカルタの町。
焼夷弾落下とともにジャワの隣組は、これぞとばかりたちまち活動を開始。
消火作業も日本と同じバケツ注水だ。
ジャワ方面陸軍最高指揮官原田中将は、この現地人の真剣そのものの訓練振りを視察し、激励されました。
誰も彼もが史上鬼畜のごとき敵撃滅の1つの心に溶け合う大東亜戦争だ。
[3]反攻撃碎<在支米軍基地攻撃> 01:43
我が軍に撃墜された在支米空軍コンソリデーテッドB24の残がい。
07月以来、俄然(がぜん)積極的戦法に態度を一変した在支米空軍は、かくのごとく新鋭機を多数繰り出し、各所に空の反攻を展開する。
生き残った搭乗員に対し、厳重なる尋問を行う。
敵が一大航空要塞と誇る建甌、衡陽、桂林、昆明などの飛行基地。
これらの牙城(がじょう)、断じて抜かざるべからずと、我が陸鷲は荒天を突き、今日の日もまた敵基地爆撃に不屈の攻撃を続けている。
[4]激闘つづく 海軍航空基地 02:50
敵機!
一瞬、ソロモンの我が基地に、すさまじい殺気が漲(みなぎ)る。
猛然、隼(はやぶさ)のごとく戦闘機が舞い上がっていく。
やったぞ!
敵機重爆が火だるまとなってソロモンの海に吸い込まれていく。
機を逸せず、戦爆連合の大集団に報復爆撃の命下る。
一機、また一機、轟々の爆音、巻き上がる砂塵(さじん)。
大東亜の大空駆けて日米空の決戦、日ごと夜ごとに凄愴(せいそう)の度を加え、群がり来る敵機の大群に眦(まなじり)を決して発つ、我が海の荒鷲。
見よ、鵬翼(ほうよく)堂々、長躯(ちょうく)南をつく。
