日本ニュース 第92号
1942年(昭和17年)3月10日
[1]第37回輝く陸軍記念日 01:55
「3月10日は陸軍記念日であります。(聞き取り困難)皇軍は当時における世界最強の露軍と奉天周辺に会戦を展開いたしまして、見事にこれを撃破したのであります。この輝かしい戦歴を持つ皇軍は、今や全アジア民族を米英の桎梏(しっこく)より解放して世界新秩序建設を究極の目的とする大東亜戦争に従事し、陸海軍ともに世界戦史に未だかつてなかろう大戦果を上げつつあるのであります。明治38年03月10日、奉天大会戦における赫々(かくかく)たる大勝利が、現在の日本、今日の国力を築き上げた一大原動力であることを考え、あわせてもう一度熱烈たる国民の覚悟を省み、それらは今日までの輝かしい大戦果を汚さぬよう、最后まで勝って勝って勝ち抜こうという決意を固めねばならないと考えているのであります。」
[2]極寒下厳たり北の鎮め 02:09
朔北(さくほく)の寒風を突いて、黙々として辺境に鉄壁の陣を敷く皇軍の精鋭、思い起こす30有余年前、我が陸軍はここに輝く大勝利を収め、帝国を磐石の安きに置く。ここに光栄の陸軍記念日を迎えて、その時その血潮に守られた北満をしのび、さらに決死奉公の誓いを新たにする。今や同胞勇士、遠く南方に転進し、千古未曽有の大作戦を敢行しつつある時、厳然北の守りにつく関東軍将兵は、困苦を忍び、窮乏に耐え、国境を侵す者断じて許さずの備えを固くしております。満目蕭条(まんもくしょうじょう)たる雪の原野に昼夜を分かたぬ猛訓練は、空を制し地を圧し、極寒零下極辺の守り厳として堅し。
[3]燦たり皇軍大スンダ列島制壓 02:59
我が海の荒鷲、ジャバ島スラバヤを爆撃す。(音声中断)に先立ち、2月18日帝国海軍航空部隊は、瀕死に喘ぐ敵残存兵力を一挙に爆砕すべく、戦爆連合の精鋭をすぐってスラバヤ空襲の壮途に登る。
海鷲一度(ひとたび)南海の大空に羽ばたけば、大東亜海の制空権既に我が掌中に有り。たたえんかな堂々の鵬翼(ほうよく)陣。
突如前方に無敵荒鷲の襲来を知り、早くも遁走を図る敵戦闘機を発見。逃さじとこれに食い下がり、必中の機銃弾を雨と浴びせれば、敵機は一条の白き煙を引いて脆くも我に慴伏(しょうふく)。
さらに大スンダ列島制圧の鉄槌は、スマトラ島の要衝(ようしょう)パレンバンに下る。去る2月14日、この日に奇襲降下を敢行する陸軍落下傘部隊に呼応して、我が新鋭部隊は海陸緊密なる協同の下に、堂々ムシ川をさか上る。
的確なる荒鷲の猛爆の下、残骸を晒す敵蘭印貨物船や、トーチカを傍らに見ながら遡行することしばし。
前方、天に沖する黒煙を見る。見よ敵軍得意の焦土戦術、我と我が身を焼くこの業火は暴戻300年オランダ勢力の衰亡を示す。
我が奇襲と強襲に全く狼狽(ろうばい)する敵兵は、早くも潰走(かいそう)し、遺棄せる武器は数知れず、いたずらに敵軍の武力弱小を物語る。かくて2月17日、南部スマトラの油田地帯パレンバンの完全占領に成功したのであります。
[4]特別攻撃隊 04:46
<字幕テロップ>
「鬼神も哭け 千古に薫る特別攻撃隊の偉勲 殉忠古今に絶し 一億国民をあげて永えに軍神と仰慕し奉る」
「大本営発表。03月06日午后3時、特別攻撃隊の壮烈無比なる真珠港強襲に関しては、既に公表せられたるところ、この全世界の心胆を寒からしめたる攻撃の企図は、攻撃を実行せる岩佐大尉以下数名の将校の着想に基づくものにして、数ヶ月前いったん緩急あらば、これを以って尽忠報国の本分を尽くしたしと、案を具申し、秘かに各上官を経て、連合艦隊司令長官に出願せるものなり。連合艦隊司令長官は慎重検討の結果、成功の確算あり、収容の方策また講じうるを認め、志願者の熱意を容るることとせり。かくて大御稜威(みいつ)のもと、天佑神助(てんゆうしんじょ)を確心する特別攻撃隊は、某月某日、枚(ばい)を銜(ふく)んで壮途につき、真珠湾目指して突進し、沈着機敏なる操縦により厳重なる敵警戒網並びに複雑なる水路を突破、全艇予定の部所により港内に進入、あるいは白昼強襲、あるいは夜襲を決行、史上空前の壮図(そうと)を敢行し、任務を完遂せるのち、艇と運命をともにせり。」
(音声中断)
