日本ニュース 第68号
1941年(昭和16年)9月22日
[1]高松宮殿下台臨 満洲事変記念日 01:05
新しい東亜を打ち立てる銃声が柳条湖(りゅうじょうこ)に響き渡ってから早くも10年。09月18日、支那事変下、ひとしお意義深い満洲事変記念日を迎えました。この日東京では、かしこくも高松宮殿下の台臨(たいりん)を仰ぎ奉り、李満洲国大使主催のもとに、記念晩餐会が帝国ホテルで開かれました。内外朝野(ないがいちょうや)の名士が多数参会して、思い出の午后8時20分には、厳粛に事変を回顧し、敬虔(けいけん)なる黙祷(もくとう)を捧(ささ)げました。
[2]航空日を彩る豪華「空の祭典」 01:04
今ぞ一億大空へ。09月20日、輝かしい第2回航空日は、羽田飛行場の陸海軍機献納式によって絢爛(けんらん)豪華な幕を切って落としました。及川海軍大臣、東條陸軍大臣らがそれぞれ出席して、全国民の熱誠なる愛国の至情(しじょう)にこたえました。やがて美しい花束を受けた献納機部隊は、30万の大観衆の拍手のうちに鮮やかな編隊離陸を成し、大空も狭しとばかり、日ごろの妙技を発揮。大陸の征野をしのばせるものがありました。かくてこの日は東に西に、全日本を挙げて空の祭典の01日を送りました。
[3]国民皆労へ総進軍勤労報国隊制度 01:54
<小泉厚生大臣>
「時局は国民の間に、一人(ひとり)の有閑者、一人(いちにん)の無職者の存在することを許しません。銃前にあるものは銃を取り、銃后にあるものは労力を傾倒して、文字通り国家総力戦に参加しなければなりません。」
小泉厚生大臣の言葉に応えて、今や全国民は勤労報国精神に燃え立ち、国民皆労(かいろう)へと努めておりますが、これはその一つ。東京市杉並区のお豆腐屋さんが勤労報国隊を結成して、あるいは軍需工場に、あるいは平和産業に、一体となって集団的に活躍しています。この工場は注射の針をつくる工場ですが、女子もお豆腐やさんと一緒に、家庭の仕事に差し支えなく働ける新しい制度、家庭班員(かていはんいん)として勤労の第一線に立っております。
<小泉厚生大臣>
「勤労報国隊制度は、実にこの大精神をもっとも明確に表したものでありまして、全国民が勤労を通じて国家総動員に協力する栄誉と義務とをもつものでありまして、我々国民ことごとくが動員令下にあることを自覚し、この国家超非常時打開に邁進(まいしん)せられんことを切望してやみません。」
[4]児童発明展覧会<週間話題> 00:54
(東京)
これは科学する子どもたちの発明展覧会。まず着想の奇抜な空飛ぶ戦車。いかにも女の子らしい布きんや手ぬぐい掛け。次は折りたたみ式野戦病院車。応急の手当てを要する野戦には、ぜひ必要なもの。最后にちりとり。ざっとこの通りの実用向きです。
[5]仏極東艦隊旗艦 大阪港へ<週間話題> 00:29
(大阪)
東亜共栄圏の有力な協力者として登場した仏印は、フランス極東艦隊旗艦ラモット·ピケ号の修理を、盟主日本の造船所で行うことになり、9月15日大阪に入港しました。これは我が造船技術の優秀さを実証すると同時に、日仏印提携を具体的に表現するものであり、艦長コモントリー大佐以下、日本への信頼をいよいよ深めております。
[6]皇軍と仏印軍の親善<週間話題> 00:40
(仏印)
北部仏印国境タールン。わずか12メートルのソンジャン川を隔てて、対岸には支那側陣地があり、付近に見える白壁の家や普通の民家としか見えないものは、すべて偽装された堅固なトーチカです。しかもこの橋は、支那軍の手で徹底的に破壊されています。このような支那軍の狼狽(ろうばい)振りを眺めながら、皇軍は悠揚迫らず、仏印軍と微笑ましい親善風景を随所に繰り広げ、日仏印共同防衛の誓いを新たにしたのであります。
[7]大草原に新標識 満蒙国境確定 01:42
見渡す限り果てしなき満蒙国境ノモンハンの大草原に、我が幾多忠勇なる将士の激闘、敢闘の勲(いさお)しを打ち立てるがごとく、国境確定の現地作業がこのほど終了しました。満洲国側からと外蒙側からと平和の歩みを寄せて、握り合う手と手に力を込め、現地確定委員の努力が開始されました。満洲国の下村外務局政務所長、カインマント公安局参与官、ソ連のスミルノフ赤軍参謀大佐、外蒙のドルージ師団中将ら、各委員によって行われた現地作業は、6月27日から始まって8月15日、無事、友好的に完了したのであります。
思えば昭和14年夏、ワルシャナル、コロンバエルの大平原を血に染めた一大激戦の末、両軍の間に停戦協定が成立してからまさに2年。幾多の技術的困難を除去して、今は、国境標識は満洲帝国の文字も鮮やかに刻まれ、平和の礎石を据えつけました。
[8]皇軍の威容厳たり 烈火の野砲戦列 01:46
聖戦すでに4年。帝国陸軍の威信厳然として支那大陸を覆い、インドシナの半島に広がり、いまだかつて外敵の侮りを受けず。これひとえに一死報国の誓いに生きる帝国軍隊の忠烈(ちゅうれつ)によるものでありますが、この影に日夜、たゆみなき猛訓練が行われていることを忘れることはできません。これは完備した装備を行って、来るべき日に備えつつある野砲学校の実戦をもしのぐ、壮烈無双の訓練ぶりであります。旺盛(おうせい)なる戦闘精神と、近代機械化兵器の威力とは、渾然(こんぜん)一体となって火のごとく、まこと無敵皇軍の名にふさわしいものがあります。
