うざむざなまとまりのない梦を见ちゃった。
しかし此の梦が我が家に何时も终始想ひつづけてゐる兄ちゃんの梦だったのだ。
自分でも明方だと感じてもいらいらし乍ら、もっと深刻なところまで思ふ存分、兄ちゃんの颜なり、样子なり、とその话すなりを见よう见ようと努力したが、何时の间にやらその梦がやぶれちゃったので、とてもとても残念だった。
床より飞び上るやパパやママに兄ちゃんの梦见た事を言はず、すぐ信男にだけ言った。
兄ちゃんが急に家に归って来てね、そして一番先に淑子と信男に话しかけてゐる场面の梦だったもの。
それが又なんと信男が勉强してゐるその万年笔を兄ちゃんが珍しくも一寸见せてと云ふのに、信男が意志[地]张って见せなかったので、とりやらこして窗からなげ舍てちゃって兄ちゃんと口げんくわした。
ああこれが今朝见た兄ちゃんの梦だったのだ。
信男にだけ话して怀かしがった。
信男もただ“さうか”と淋しく笑ったのみ。
银行に来て、机に向っても、消えやらぬ今朝の梦をゑがきつつ、此の随想をと书き乍ら、何かしらんけど泪が出て仕样がない。
人样に见られるのも嫌だし、出る一しづく、二しづくの泪をハンカチにぬぐった。
思ひきり金库に入って泣きたかった。
感情动物であるだけに尚の事禁じ得ずほろほろ出て来る泪をどうする事も出来ず、思はず下にうつむいた。
兄ちゃん在家なりし顷、一つ、二つと卖ったアメ玉だって今になりては、甘きゲンコかなと。
今日は自分の系が全部出张して、机上がからんとなって自分のみ端っこにぽつねんと座して、とても嬉しかった。
何时もこんな日が续いたなら……と、何度となく思った。
一人で居りたい。
そして己が仕事を忠实に片付けて、后の余暇を思ひきり自分のなし度いままに过ごしたい。
恶いとは知りつつも随想を书いた。
何んだか影日向があるやうだとも思はれる。
一寸心藏[脏]が强くなった淑子だった。
だけど自分の心境の变迁だもの、今更こせこせしない事に决めてしまった。
なんて平气な气持になった人でせうと
(三七、九、二九)
做了毫无头绪的梦。
而且是关于我家朝思暮想的哥哥的梦。
我觉得好像天快亮了,但心里一直很着急,也努力着想要更深入看清哥哥的脸、哥哥的神情和他说话的样子,但不知不觉之间梦已经破碎了,非常非常地遗憾。
从床上跃起并没有马上对爸妈说梦到哥哥,第一时间只有告诉信男。
因为那是哥哥突然回家了,而且一开始就找淑子和信男谈话的梦景啊。
那是信男正在读书,哥哥觉得他的钢笔很稀奇,要信男给他看看,信男却闹起别扭不想给哥哥看,两人争执之下把钢笔丢弃窗外,还跟哥哥吵了起来。
这就是今天梦到的哥哥。
只跟信男说过而怀念着。
信男也只是寂寥地笑着说:“这样啊”。
到了银行,坐在办公桌前,还是想起在脑中挥之不去的梦境,写着日记,一边忍不住哭了。
但我不想让人看到,只好用手帕擦去一滴、两滴的眼泪。
好想索性躲进金库里痛哭。
毕竟身为感情动物,有时实在忍不住滚滚而下的泪水,忍不住低下头。
哥哥在家时常赏我头上一两个拳头,现在想起却是甘美的回忆。
今天我们部门全部都出差了,办公桌上只有我独自孤坐在角落,觉得真高兴,如果这样的日子能继续下去的话…我不断地这么想。
我想要独处。
我会好好把自己工作完成,剩下的闲暇却想过自己想过的生活。
即使知道这样不好,还是继续写随想(日记)。
这样好像有一点阳奉阴违。
淑子(我)的胆子变得更大了。
但这是我自己心境的变化,现在决定不再小心翼翼了。
我心情变得好豁达。
(三七、九、二九)