日本ニュース 戦后編 第123号

1948年(昭和23年)5月18日

[1]“日食”の表情 01:23

05月09日、日食の日の東京。この日限りの日食眼鏡は飛ぶように売れ、みんな首を痛くして空を見上げました。本社のカメラも街に出ました。水たまりに映るのをのぞいている人もあります。野球場では一時試合中止。小学生も熱心に記録しています。三鷹の東京天文台では26インチ大赤道儀が食尽[食で天体が最も多く欠けるとき]を記録しました。

[2]金環食 観測に成功 礼文島 01:07

一躍世界的になった金環食の島、その日の礼文島は島中が異常な緊張に包まれました。日米観測陣は貴重な一瞬にかたずをのんでいます。刻々近づいてきます。標準時間午前11時50分36秒、本社林田特派員が800ミリ望遠レンズでとらえた金環食の一瞬。

[3]漫画の頁 清水崑 00:39

ニュースを申し上げます。上がる一方の世の中に、珍しくタバコ『シンセイ』が値下げになりました。

ニュースを申し上げます。鉄道運賃、通信料金がまた3倍半の値上げになりそうです。

[4]カメラ報告 学生はどうしている 02:03

インフレの世の中、学費を稼ぐために学生の輪タク屋さんまで現われました。

学校ではお互いにやりくり算段の交換板が繁盛しています。

一方ではラブシーン。

ダンスにきわめて熱心な学生もあります。

また一方では、働かなければ勉強ができないところに、今の学生生活の深刻さがあるようです。

さらに、授業料が高すぎると、5月12日、学生大会が東大で開かれました。

<学生代表>

…ゆえに、だんぜん決起して、いっさい不払いの態勢をもってここに応じ、他に一切の行動の自由を保持、留保して、要求の全面的解決を期するものである。右決議する。

授業料の値上げをやめてほしいという学生の要求に、森戸文相は次のように答えました。

<森戸文相>

授業料の実際の状況からいうと、ただいま考えられておる値上げというものは、非常に不当なものということはできないのではないかと私どもは考えておるわけです。

[5]ソ連地区より引揚再開 02:23

北海の氷も解け、ソ連地区からの引き揚げが再開されました。

樺太からの第1船は、一般同胞1,700名を乗せて、5月06日函館に入港。

一方、シベリアからの第1陣は、6日、701名の元軍人·軍属が舞鶴に上陸しました。

品川駅のホーム。

(駅雑踏~ひとりの復員兵が家に帰る)