日本ニュース 戦后編 第93号

1947年(昭和22年)10月21日

[1]石炭国管三ッどもえ 01:44

10月13日、衆議院では石炭国管に関する公聴会が開かれました。

<北海道炭鉱汽船社長 吉田嘉雄氏>

「(聞き取り困難)わが国の社会秩序の段階におきまして、労働者が経営面にある程度以上の発言することそれ自体が許されぬことでございました」

<全炭協専門委員 市川三郎氏>

「われわれが希望する国家管理法案が通った場合、労働者の積極的に経営参加することになります。その場合、全労働者の勤労意欲を高めることによって増産の目的が達成されます」

社会党控室では国管断行のポスターの中で幹部が秘策を練る。

国管反対のポスターを貼った自由党では、これまた作戦会議の最中。議事堂の前には反対の看板がでんとあぐらをかいています。神田の旅館·龍名館には上京した炭鉱資本家がひそひそと画策中。これに対して炭鉱労働者もまた上京して国管断行の宣伝に乗り出し、10月15日には日比谷公園で国管貫徹労働者大会を開くなど、このところ石炭国管問題は大もめ。頭が痛いのは商工大臣の水谷さんです。

[2]木戸日記 -東京裁判- 00:57

10月14日、法廷はいよいよ木戸被告の部門に入りました。

<ローガン弁護人>

「木戸氏、あなたはこの事件の被告の一人でありますか」

<木戸被告>

「そうであります」

<ローガン弁護人>

「弁護側文書====== 日本ニュース 第2502号 ======を調査し、それがあなたの宣誓口供書であるかを述べてください」

<木戸被告>

「そうであります」

ローガン弁護人は273ページに及ぶ口供書を朗読、さらに膨大な木戸被告の日記を中心に審理が進められ、日本を戦争に追い込んだ昭和裏面史に踊る秘密政治の内情が次々と明るみに出されました。

[3]二年ぶりに成仏 広島 00:34

広島の沖合にある似島から900名の死体が発掘されました。これは原子爆弾の犠牲者で誰言うとなく当時からここに埋められたままになっているとのうわさがたち、当局が初めて手をつけたものです。これでこの気の毒な人たちはようやく2年ぶりに成仏しました。

[4]全日本体操選手権<スポーツ> 00:50

10月12、13の両日、東京体育専門学校で開かれた体操競技、第2日目のフリースタイル一般個人総合選手権、女子では浅草高女の先生·鈴木選手が得点163.5で優勝しました。男子ではスワロークラブの竹本選手が339.5で世界的水準を示しました。

[5]サッカーリーグ開く 東大5-商大0<スポーツ> 01:06

10月11日、東大グラウンド、関東大学サッカーリーグ、東大対商大、球は東大ライトウィング二宮へ渡りました。商大ゴール前必死の攻防戦、小雨の中で泥まみれの熱戦、白いユニ

[6]鮭の季節 北海道 00:50

北海道の千歳川に鮭の季節がきました。ここで使っている水車式捕獲機はアメリカインディアンが発明したもの。子供を産みにきた鮭を思うつぼに連れ込み、そこをすくいあげるという仕掛けです。あとは楽に卵をとって人工孵化で鮭の大量生産をします。

[7]カメラ報告 南の果て“鳥島” 01:43

日本領土の南の果て、東京から真南に600キロ、ちょうど東京·八丈島間の距離をもう一つ延ばしたところに鳥島があります。この島は全島火山で作物は全然できません。この絶海の孤島に中央気象台の観測所がありますが、1年中、西風が強く4月から10月までしか船は寄りつけません。10月04日、5か月ぶりに14名の観測員が交替に来ました。まわりが絶壁のため、ここ以外に船をつける場所がありません。いつごろこの島が海から噴き上がったかはわかりませんが、今もしきりに白煙を吐いています。戦争中はこんなところに200名の海軍部隊がおり、その名残が台風に崩れ火山灰に埋もれています。今度のキャスリン台風来襲にも大きな役目を果たしたこの観測所の人々は、また来年4月まで何の補給もなく観測を続けるわけです。