日本ニュース 戦后編 第67号

1947年(昭和22年)4月22日

[1]今週の東京裁判 東京裁判 01:21

血なまぐさい侵略戦争を裁く東京裁判の法廷にも春がきました。鉄格子の中を被告たちが行きます。

04月14日、被告席から初めて南被告が証人台に立ちました。溥儀元満州国皇帝から南被告に送ったという親書について、本人がこれを信用したかどうか、検察官が鋭い質問を浴びせました。

<証人 南被告>

「しかし、それは本物の場合に記念としておもしろいのであって、偽であったらなんにもならねえ」

この親書は、昨年、溥儀元皇帝自身が偽物だと証言した問題の筆跡です。

<証人 南被告>

「…は本物であると言うたから、それでは記念のために手元に置いておこうとしたのであります」

こうして奇怪な事実がしだいに明らかになっていきます。

[2]選挙戦いよいよ大詰めへ 01:03

参議院、衆議院選挙もあとわずか。吉田自由党総裁、片山社会党委員長ら大物もしきりに動き、街頭宣伝もいよいよ露骨。馬上豊かな侍型も現れてさすがの江戸っ子をあっと言わせました。また、ご自身、靴磨きで資金を稼いで立てという実戦型。舞台の上から半纏姿の兄い型、さては人気者まで動員して、各候補者入り乱れての必死の奮戦ぶりです。

[3]東海道自転車競走 大阪-東京<時の話題> 00:30

大阪-東京間自転車競走。04月10日朝7時大阪を出発。東海道618キロを走って、3日目の12日、24時間11分12秒で東京に入り、宮田製作所本社が優勝しました。

[4]わら工品腕くらべ 東京<時の話題> 00:28

04月15日、東京后楽園球場で38府県から250名の選手が集まって、かますやむしろ、縄ないの競争をやりました。

[5]けんか祭 新潟<時の話題> 00:24

新潟県糸魚川のけんか祭、神輿をぶっつけあい勝ったほうが大漁に恵まれるという昔ながらのお祭です。

[6]海のヤミ 陸のヤミ 政府、急迫 01:28

(東京湾)

04月12日、東京水上警察は東京湾のヤミ船を襲いました。東京湾を根城とするこれらの船は遠く北海道あたりからのヤミ輸送にもあたっていました。この日摘発されたものは、米、酒、魚、干物、ゴム、皮類など約3000貫におよびました。

(埼玉)

一方、陸上では、4月15日、有名なヤミ列車、金沢発602列車を250名の警官が大宮駅で急襲。白米、酒、卵などが大量に押さえられました。

さらに警官隊は新潟発708列車を襲いました。欠配続きで中には食うや食わずの気の毒な買い出し客もありましたが、悪質ブローカー26名と集団窃盗が検束されました。

[7]逝いて三十六年 啄木祭開く 02:07

04月13日、第37回忌啄木祭が日劇小劇場で行なわれました。

(啄木祭の模様)

石川啄木は、明治18年岩手県に生まれ、北海道から東京まで、常に貧乏と孤独と病苦と闘いつつ、人間の解放についてうたい続けました。

この民衆の詩人は、多くのすぐれた詩と歌を残して、28歳の若さでこの悲惨な生涯を終わりました。