1944年(昭和19年)03月01日
[1]クェゼリン·ルオット両島の陸·海軍部隊玉砕 01:20
敢(あ)えて一億国民の哀悼と怒りにはあらず。アジアの民の忘るべからざる2月06日なり。クェゼリン環礁なり。クェゼリン·ルオット両島の帝国陸·海軍部隊約4500名は、敵アメリカの圧倒的大部隊に多大の損害を与えたるのち、全員最后の突撃を敢行。護国の華と散る。軍属約2000名も運命をともにせり。竹の園生(そのう)の御出身、海軍少佐音羽侯爵もまた、壮烈なる戦死を遂げらる。瞼(まぶた)を閉じて靖国の大(おお)前にぬかずけば、激戦のさま、彷彿(ほうふつ)として浮かび、爆音弾雨を縫って聞こえるものは何か。いわく、戦いにもまた、山あり、谷あり。苦難は満ち満ちてあり。勝利の頂を極むるものは、ただ不撓不屈(ふとうふくつ)の努力のみ。
[2]国民学校児童も工場へ 03:06
激しい気合い。力いっぱいの体操。朝な夕な、兵隊さんにも負けない猛訓練を続けて、よい子ども、強い子ども、たのもしい子どもの胸がすくすくと伸びていく。
(訓練の様子)
決戦に気負い立つよい子どもは、心から真剣だ。先生も劣らず一生懸命だ。それゆえ規律正しい国民学校の工作教室は、めきめき成績を上げていく。もはや体を鍛え、文字に親しむだけでは満足しない。その清らかな赤心に祈りと願いは漲(みなぎ)るのである。ぼくたちの小さな力が、少しでも兵隊さんのお役に立ちますように。
豆戦士。そんな言葉はもう古い。子どもたちは男の子も女の子も、立派に、既に増産の第一線に挺身(ていしん)している。
[3]陸軍整備兵の訓練 02:23
飛行機と取り組む陸軍整備兵。
<上官:
整備は大命に基づき、飛行隊活動の原点たる機材を整うべき、崇高にして峻厳(しゅんげん)なる任務である。すなわち、整備勤務者、こたび飛行機の整備に任ずるや、熱烈、火のごとき攻撃精神を充実し、どこまでもやり通さねば伏してもやめない旺盛(おうせい)なる責任感と、さらに寸分の抜け目もない、周到綿密さと、しかも正確さをもって、息なき飛行機に縁を通じ、声なき飛行機の声を聞き、烈士、百難を克服して、これを完成しなければならん。>
飛行機だ。仇敵(きゅうてき)米英を木っ端微塵(みじん)に粉砕するもの。まず飛行機だ。その生産を銃后が受け持つ。その整備を任務とする者、整備兵。だれかいずれを重しとなしえよう。ただ、人は知り得る。天下の陰のこうしたたゆみなき訓練を。前線へ、第一線へ、若い心ははやるであろう。しかも整備兵にとっては、行くところ、在るところ、すべてこれ戦場たるに変わりはない。
[4]海軍工作学校の訓練 03:33
春の光、ようやく訪れんとして、戦雲、南に北に、否、帝国領土に漂い、皇国興廃の時至る。一刻たりともゆるがせになすべからず。すなわち海軍工作学校に海の兵は寸刻を惜しむ。敵、アメリカは豊富なる物量とともに、その技術をもって我に戦いを挑む。敢(あ)えて辞せず。ワシントン会議以来、苦節忍苦積み重ねて、敵撃滅に今立ち向かう我が技術。海軍工作学校の1日やや。
技術は不正確にしてならず。飛躍を許さず。一歩、一歩、一打、一打、確かに、着実に、進歩の道をたどっていく。技術に伴う技能も、また同じ。この道を黙々と歩む心。それはただ一筋に国守る、海軍魂にほかならぬではないか。ここに敵、アメリカ艦隊撃滅を念願して、生徒は研鑽(けんさん)する。軍艦に乗り込み、艦内作業を行うばかりではない。出でては陸戦隊に協力し、潜っては水中作業も行う。今日の戦いが空から水の中まで、いわゆる艦隊戦と称せられるものとなったとき、その範囲は複雑に広がっていくのである。
ここに翻って再び思う。クェゼリン·ルオットを汚せる敵は、その勢いを上げて我を襲わんと企てている。戦いはまさに本格的になったのだ。既にして前線と銃后の区別はない。国民、すなわち戦士である。今ぞ一億火の玉の団結を締めて、あらゆる力を第一線へ集結せよ。